ダンスをする際に人が最も意識するのは平衡感覚を保つための床である。 つまり床の存在のみが重要であり、逆に言えばそれ以外のものは意識され なくてもよい。そこで鏡に白いドットのグラデーションを塗装し、足元だ けは四周に鏡面を露出させることにした。色味の強い木の床は強い存在感 で壁の奥へと溶け込んでいき、床以外は曖昧なものになる。快適なダンス レッスンを突き詰めた結果、このスタジオは霧に包まれることになった。

2010年 JCDデザインアワード金賞

クライアント:ANZAS Entertainment
住所:中国北京市
用途:ダンスレッスンスタジオ
面積:65㎡
照明設計:ぼんぼり光環境計画
撮影:広松美佐江 (北京鋭景撮影)
施工:北京標徳装飾有限責任公司
竣工:2012年8月