地上3階、地下1階の別荘建築を改築及び一部増築し、オフィス、ラウンジ、ギャラリー及び住居の機能を持たせる。敷地の高低差により地下一階南面には外部空間をもち、ここにラウンジを増築する。北側からは採光が取れないため、増築により既存部への採光を損なわないことが重要であった。中庭を囲むロの字平面、分散配置など、様々なスタディの結果、増築ヴォリームはシンプルな箱形にして、外壁及び屋上にランダムに開口を穿つ一方、平面的には4つの小さな坪庭が食い込んだ複雑な配置とする。坪庭の開口面積は抑制され室内のように感じられる一方、室内には外部が食い込み、既存部にも十分な採光をもたらす。すなわち、室内と室外が反転し、あるいは融合する。
 一階のオフィスは既存構造の梁を隠すように、偽梁を並べノコギリ天井とした。ノコギリ天井の入り隅に照明を配置することで、ハイサイドライトからの光が落ちてくるような、均質でリズム感のあるオフィス空間とした。
 2階はギャラリー、会議室、社長室が要求され、各居室を開放的にするためガラスパーティションで仕切る。ガラスパーティションは凹凸にクランクされ、くぼみにアイビーを吊り下げる。廊下側の黒カラーガラスと相まって、凹凸のガラスが室内風景を乱反射させ、空間に非日常性を付加する。

・施主: 北京邦茂連筑建材有限公司
・住所: 北京市通州区
・面積: 740㎡
・用途: オフィス、ラウンジ、ギャラリー、住居
・照明設計:株式会社ライトモーメント
・設備設計:北京東洲際技術咨詢有限公司
・構造設計:北京炎黄連合国際工程設計有限公司
・写真:広松美佐江、宋昱明(北京鋭景撮影)