ハンシュウ青年アパートメント

北京市内の古いレンガ造のアパートを若者向けのアパートへと改築することになった。居室面積は7~15平米と狭小な面積となっているが、家具と内装を一体に設計することで効率的でスタイリッシュな空間とした。居室はネイチャー、ストリート、シティの3タイプとし、シンプルながらも多様性を持たせている。廊下は白を基調とし、ドア枠と梁周囲の木質パネルが空間にリズムを生み出している。屋外部の仕上げには、灰レンガ、レンガ質感の塗装、赤レンガの色を模した漆喰塗装などを用い、また隣地に自生するトネリコの樹の下に談話スペースを設けるなど、周辺のコンテクストに呼応した設計としている。

70年代に建造された古いアパートの一階および庭園部を若者向けの青年公寓へと改築するプロジェクトである。既存構造壁の制限により室内は715平米と小さな面積となっているが、家具と内装を一体化して設計することで、効率的でスタイリッシュな空間としている。白を基調とした廊下部は、2種類の天井高さを交互に配置し、またドア枠のみを木質パネルとすることで、空間にリズムを生み出している。天井の低い箇所には新しく設置されたダクトが計画的に配置されている。

屋外部のマテリアルは、南側ブロック塀こそ広場に抽象的な緊張感を与える白の質感塗装であるが、その他は周辺のコンテクストを取り込みつつも、変化が加えられた仕上げとなっている。既存建築外壁はレンガを残した白塗装、新しく作る壁は灰色レンガ、西の突き当たりにある大きな壁には特徴的なアイストップとなる質感塗装でありつつも色は周辺の赤煉瓦の建築に協調している。

庭園部は大きく3つのスケールに分けられる。長方形の完全分割のパターンが敷き詰められた大きな空間と、花崗岩の中くらいの空間、そして隣地の樹木の下を利用し、白い曲面壁に囲まれた小さい空間である。その白い曲面壁はエントランス部を囲い込むように少しだけ灰色レンガの壁よりせり出し、住人を優しく向かい入れる。

Aタイプのテーマはネイチャー。樹木の下は原初の住空間とも呼べる。葉の重なりによって透過してくる光は多様に変化する。このように光の透過具合が変化するような空間を、本棚と天井の大きさが徐々に変化する格子で表現されるネイチャーの空間となる。

Bタイプのテーマはストリート。元々が間口の狭いこの部屋は、両側をキッチンとベッドに挟まれることになる。中央の通路部分を白く仕上げ、他を木で仕上げることで、通路部分を強調し、両側を建物に挟まれたフートンのようなストリートとした。

Cタイプはシティ。室内の家具は小さい単位に分割され、素材、高さを変化させ、豊かなヴォリーム感を作り出す。二段ベッドの上部からはそれらの家具上部が台として使え、小さいながらも上下に立体的なシティを作り出す。

読書室は廊下の既存建築のアルコーブ部分を利用して計画される。方向性の強い廊下の中で、アクセントとして空間に変化を与えるように曲面壁が突き出るように配置する。また本棚、ベンチの高さをつなぐように階段状にすることで動きのある空間とした。